胸骨圧迫だけの心肺蘇生法簡単、抜群、資格不要。胸骨圧迫だけの心肺蘇生法をご説明します

胸骨圧迫心臓マッサージ『AED』(自動体外式除細動器)とは

心停止社会復帰率 岡山県が1位(2013年)

2012年12月に消防庁から『救急救助の現況』が発表され、病院外心停止の2013年データで嬉しいニュースがありました。

病院外心停止の救命率検討には、いくつかの指標があります。心停止の中でも、倒れるところが『目撃された』、心臓が原因と考えられる『心原性』が重要です。市民による心肺蘇生処置やAED使用によって救命率向上が期待されるからです。この『目撃された心原性』心停止の社会復帰率は岡山県11.9%(全国平均7.8%)で都道府県別3位でした。
ただし、この中には原因がよくわからない『除外診断による心原性』が含まれるため、施設入所中や寝たきりなど、もともと状態の悪い救命困難なケースが少なくありません。そこで、心肺蘇生やAEDが特に有効な『初期心電図波型が心室細動(VF)』に限定したデータが重要となります。

『目撃された心原性心停止で、初期心電図波型を心室細動』の社会復帰率でみると、岡山県37.5%(全国平均22.2%)で、都道府県別1位でした。全国平均は『ここ数年横ばい』といわれる中で、岡山県の上昇は著しいものでした(図)。全国登録が開始された2005~2008年(4年間)の平均社会復帰率は、岡山県は8.2%(全国平均15.1%)で、下から2番目でしたので、医療先進県・岡山と思っていた関係者は大いにショックを受けました。

今回の報告は、市民に対する心肺蘇生講習を行ってきた私たちにとって、大変嬉しいニュースとなりました。何が改善につながったのか、その理由はまだ明らかではありませんが、今後この社会復帰率向上に向けてさらにお役に立ちたいと考えています。皆さまの一層のご協力をお願いします。

すばらしい!実際の救命例

新見市の奥様 快挙!

2008年9月50代の夫。午前4時。
イビキをかいていることに奥様が気づく。呼んでもゆすっても起きない。
奥様は隣家に119番通報を依頼した。
夫の元に戻り、胸骨圧迫を開始。
救急隊到着まで、ひたすら胸骨圧迫を続けた。
8分後、救急隊がAEDで電気ショック。
心拍、呼吸再開。
30分後、真庭市の病院では意識清明。
その後、心臓病センター榊原病院へ

奥様に後日インタビュー

「講習を受けたことはなく、テレビで見ただけだった」「お腹にまたがって、胸の左を押した」「救急隊員から、『奥さんもう少し続けて』と言われた」「もう、えらいから代わってくれと頼んだ」「自分ではもう10分間以上、心臓マッサージを続けていたかと思うくらい、息が上がっていた」
10月初め退院。
まだ肋骨の痛みは残っていたが、全く障害なく社会復帰した。


心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正勇気と行動力はすごい!細かい手順は大した問題ではない。

心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正

岡山市西大寺の奥様 快挙!

2009年5月午前4時30分ごろイビキをかいている夫に奥様が気づく。
呼んでも反応なく、そのうち手をグーにしてひきつけた。
母親を呼んで119番を依頼。胸骨圧迫を続けた。
約6分後、救急隊が電気ショック2回。
点滴準備中に心拍、呼吸再開。
その後、2階からおろして,救急車に搬入。
その後、障害なく社会復帰した。

奥様に後日インタビュー

心肺蘇生講習経験あり。
2年前、小学校PTA、プール前の講習 (消防1.5時間)30:2は覚えていなかった。
圧迫だけした。ドラマで見る感じのリズムで、胸の真ん中を押した。
その後、人工呼吸をしたほうが良かったのかと気になっていたが『大丈夫』と聞いてほっとした。


心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正そうなんです。人工呼吸なしでOKです!

心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正

心肺蘇生に熟達した看護師さん 感動の詳細記録(愛媛県から)

60代・男性22:45頃入眠中、呼吸音の変化に気が付き確認すると、呼吸停止(あえぎ呼吸)、橈骨・総頸動脈触知不能、呼名反応ありませんでした。私は心停止と判断し直ぐに就寝中の枕を外し心臓マッサージを開始しました。

そして119番通報。このとき、呼吸停止、あえぎようの呼吸で有ること・心停止にて心臓マッサージをしていることを伝えました。途中、人工呼吸を試みましたが、吹き込み出来ず1回で断念し、心臓マッサージを直ぐに再開しその後は人工呼吸を行うことなく、心臓マッサージだけを続けました。

通報から約10分近く経過し、救急隊到着。直ぐにAEDが準備されVFを確認、ショックをかけました。1回で除細動は出来ず2回目の除細動後、脈の再開を認めました。
その後、自発呼吸が出始めましたが、補助換気が必要だったようです。その間約10分位だったと思います。
病院に搬送され処置が施されました。
緊急処置、緊急検査が行われICUに入室し面会が出来たのは翌日1:30頃だったかなと思います。
「何故ここにいるの?」「自分はどうなったの?」という言葉が聞かれ、会話もスムーズです。また、手を握ると握り返してきます。麻痺もありません。蘇生成功!!!でした。感動です。

自分の行ったCPR(心肺蘇生)、心臓マッサージが有効でした!!! 翌日にはおかゆでしたが食事も開始となり、一般病棟に転棟。 点滴・尿道カテーテルには繋がれていましたが、2日後には検査のために車いすへの移乗の際、自分の足で起立していることを確認しました。
文面の途中で、「あれ?」とか、「ん?」とか思う人も居たかもしれませんが、病客さまとは○○の父親のことです。夜勤じゃなかった私は、両親の就寝後に一人テレビを鑑賞してましたが、その最中でした。その場を離れると、気が付かない状況だったと思います。

私もICLSコースインストラクターとして参加させて頂いてますが、コースで話している『4つの輪』早期から開始されるBLS早期の通報除細動…に続き2次救命処置が素早く行う事ができ、良い結果となりました。
22:45頃発見、23:20頃病院に搬送され、点滴確保・バルン挿入、心電図、単純撮影、エコー、CTなどの後、24:00には心蔵カテーテル検査に出棟しました。
今回のように10分経過してからの社会復帰率は数パーセントしかないにも関わらず、後遺症もなく経過を辿っていることがとても感動です。 有効な心臓マッサージがとても大切であることが改めて分かりました。
『脈の確認に時間を掛けないこと』
『人工呼吸が出来なければ心臓マッサージだけで良いこと』
『あえぎ呼吸は呼吸停止と見なし、直ぐに心臓マッサージを開始すること』

今までのコースでの習得内容がいかせた結果でした。 今後のコースのインストには力が入りそうです。 私はこれからも積極的にコースに参加し、勉強させて頂きたいと強く思いました。
どうぞ、ご指導ご教示の程よろしくお願い致します。


心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正蘇生がすばらしかったことはもちろんですが、ICLSをやっていらっしゃるからこその、詳細で正確な情報です。 すばらしい報告だと思いました。
まさに Great Job !! 蘇生成功!!!でした。 感動です。
その感動は、涙が出るほどの、まさに心が震える感動であったことでしょう。
インストラクターでも、実際にはうまく人工呼吸ができないこともある。吹き込みがうまくできないときに、そこで、時間を浪費することなく絶え間ない圧迫を選択した判断がすばらしい。
ハンズオンリーCPRで、身近な救命例が今後さらに増えてくることを期待しています。

心臓病センター榊原病院 外科部長 兼 救急部長 津島義正

渋滞中に路上で倒れている方を発見 救命処置

2009年2月11日の午後、交通渋滞の中路上で倒れている方を発見し車を止めて救急活動を開始。「冷たかったのでだめか」と思ったが胸骨圧迫を開始し約1分後、あえぎ呼吸がみられたので「助かるかも」と思い、胸骨圧迫を続けた。胸骨圧迫はその後通りかかった方と交互に行われた。

その結果、到着した救急隊がAEDを使用し心拍再開。搬送先病院では開眼し、手足を動かす状態まで回復した。また、発見者は当院臨床検査技師と通りかかった人が当院医師であったことは驚くべき偶然だった。

AEDで同僚を救命。一般人使用で香川県初。

2008年2月、香川大学附属高松中学で男性教諭が心停止。同僚の教諭たちによる心臓マッサージとAEDにより障害なく救命。保健体育科の河田哲也教諭がAEDで電気ショックを与え、救急隊員が到着するまで懸命の心臓マッサージを行った。
一連の救命措置で救急隊員が到着後、しばらくして弱いながら呼吸と脈が戻ったという。AED使用後も、呼吸や体動がでるまで、心臓マッサージを続けることの重要性を理解された、すばらしい処置だった。

河田教諭のコメント
  • 人工呼吸をしていません
  • 心臓マッサージとAEDのみでした。
  • ネットに流れていたものを読んで知識がありました。

落合病院(真庭市)の看護師が、胸骨圧迫だけの心肺蘇生法にて救命に成功。

2007年10月、農作業中に倒れて心肺停止となっていた50代の男性を見つけ、すぐに家族に通報を頼み、胸骨圧迫を開始。約5分後に男性は蘇生し、現在では元通りに元気になり、真庭市長表彰を受けるという出来事があった。
この春から、まずは身近なところからと、基本に立ち返り、院内各部署で、AEDを使ったBLSを中心とした救急シミュレーションを順に行なっていたが、ちょうどこの看護師の所属する部署でも、10月初めに救急シミュレーションを行ったところだった。
いろいろな職種がいるので、当院では現在、胸骨圧迫のみのBLSを中心に行なっているが、意識がない人をみたら「人・通報とAEDを頼み」、呼吸がなければ、ためらわず「胸骨圧迫を開始しよう」といっているのを、まさしく実行した結果だった。
(落合病院 放射線科 白岩先生からの報告)

当院のAED救命講習会を受講されたKさんから、「救命に成功しました」とうれしい電話をいただきました。

2007年8月横転した事故車両に遭遇したKさんは「私、できます!」と進み出て、その場におられた男性と交代しながら胸骨圧迫だけを続けました。
途中呼吸が出たようで中断すると、あえぐような呼吸。これは「あえぎ呼吸」で胸骨圧迫が必要と判断し、再び継続。10分ぐらい続けたところで、救急隊が到着。
救急隊がAEDを1回だけ使用し、呼吸も戻って、搬送されました
講習会を受けていたから自信を持ってできました。

岡山市民会館→医師が蘇生法→市民会館のAED

2007年2月、医療従事者が偶然遭遇しました。(医療従事者でも)胸骨圧迫だけの蘇生法を実施。
当院寄贈のAEDが役に立ちました。
救急隊が到着したときには呼吸・脈ともに再開し、隣の榊原病院に搬送されたときは、すでに意識もしっかりしていました。
そして、後遺症なく社会復帰されました。

岡山一番街→看護師が蘇生法→救急隊のAED

2006年夏、医療従事者が偶然遭遇しました。(医療従事者でも)胸骨圧迫だけの蘇生法を実施。
その結果、全く後遺症なく救命されました。

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