ワーファリンコントロールについて

ワーファリンは肝臓でvitamin K依存性凝固因子の第II,VII,IX,X因子を阻害することにより抗凝血作用、血栓形成の予防作用を示します。
その抗凝固作用は血液のうっ滞や凝固系の関与が強い静脈血栓や心腔内血栓に対して効果的で、血小板の関与が強い動脈血栓の形成初期段階では血栓形成に対しては抑制効果が少ないとされています。  

ワーファリンに対する反応性は個人差が大きく、血栓形成を十分に抑制し、かつ出血を起こさない維持投与量を決定するために血液凝固能のモニタリングが必須であり、その指標がトロンボテスト(TT)、プロトロンビン時間(PT)です。
TT,PTは測定試薬の違いや施設間での測定結果の較差をなくすためにInternational Normalized Ratio(INR)という表記がなされています。
TTとPT-INRの相関は下記表を御参照下さい。  

ワーファリンの最も頻度の多い副作用は出血性合併症ですが、INRが高値,TTが低値となる程増加する傾向があり、INR 3以上で出現する頻度が多くなります。

◎適応疾患
■心房細動  ■心筋梗塞後(左室内血栓等)   ■人工弁置換術後
■冠動脈バイパス術後  ■静脈血栓症 ・肺塞栓症


トロンボテスト(TT)とINRの相関のめやす
TT(%)
PT−INR
TT(%)
PT-INR
100
90
80
70
60
50
45
40
35
30
25
20
19
18
17
1.00
1.03
1.05
1.08
1.13
1.20
1.24
1.29
1.37
1.47
1.60
1.81
1.87
1.92
2.00
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2.1
2.1
2.2
2.3
2.5
2.6
2.8
3.0
3.3
3.6
4.2
4.8
5.9
7.5

※ワーファリンの至適コントロールレベルは個々の病客さまによって異なりますので、
 詳細は担当医におたずねください。

※ 抜歯、手術その他、出血の問題でワーファリンの休薬などが必要な際は担当医にご相談下さい。